ボンジュール!
クラシカルなフランス菓子店『パティスリーアルル』です。
『レシピ(商品)ができるまで』『こだわりの食材選び』とスイーツ作りで、パティスリーアルルがこだわっていることを書かせていただきましたが、今回はアルルのこだわりのまとめとして、手を抜かない丁寧なスイーツ作りについて書かせていただきます。
スイーツ作りは計量をはじめ、順序に沿った工程の数々など地味な作業が続きます。
その工程のひとつひとつがとても大切で、手を抜いてしまうと味や食感に影響してしまいます。
パティシエはキラキラ華やかな仕事だと思われるのですが、なかなか地味な仕事だと思います。
私は細かいことをコツコツし続けることが好きなので、天職だと思っております。

具体的な作業としては、お菓子作りで欠かせないbeurrer fariner(ブーレファリネ)などがあります。
ブーレファリネは、フィナンシェ型やパウンド型にクリーム状にしたバターを刷毛でムラなく塗って、粉を均一にまぶすというなかなか手間と時間のかかる作業なのですが、焼いた生地を型から綺麗に外すためにはとても大切な工程です。
昔働いていた職場ではオイルスプレーを使用しておりました。オイルスプレーだと手間暇はかからず時間も短縮できるのですが、スイーツが出来上がると後味や香りに違和感を覚えました。
自分でお店を出すときにはオイルスプレーは使用しないと決めていましたので、アルルではブーレファリネも大切な工程として続けていきます。

さらに、ブールドネージュやシュトーレンなどの焼き菓子へ粉糖をまとわせるsaupoudrer(ソプードレ)という作業は、どうしても粉糖が少し余ってしまうので、使い回すお店も多くあるようなのですが、焼き菓子の油を吸った粉糖は油のにおいが移ってしまい味にも影響します。
アルルでは、使い切りの量を使用し、使い回しはしません。
せっかく自分の手で作るのだから、これからも面倒な作業こそ手を抜かず、丁寧なスイーツ作りをしていきたいと思います!